20211225 クリスマス礼拝
聖書:ルカの福音書 2:28–32
題目:神殿で幼子イエスを見たシメオン
説教:高曜翰 伝道師
場所:Jesus Love Church
1.クリスマスプレゼント
小学生の頃、私がゲーム機やカセットを買ってもらえるのは、決まって誕生日・クリスマス・そして新年のお年玉の時だけでした。
子どもたちはその日のために徹底的にリサーチをし、親の前で「プレゼン」をします。
しかし、もし面白くないゲームを選んでしまった場合、その一年間ずっと後悔することになります。
さらに、プレゼンに失敗すると何も買ってもらえない。子どもにとっては一大イベントです。
皆さんは、今年のクリスマスプレゼントに何を期待しますか?
2.シメオン
今日の主人公シメオンは、祭司でも律法学者でも預言者でもなく、ただの信徒でした。しかし、その信仰は実に豊かなものでした。
25節には、彼について次のように語られています。
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「正しく信仰深い人」(righteous and devout)
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「イスラエルの慰めを待ち望んでいた」(waiting for the consolation of Israel)
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「聖霊が彼に宿っていた」(the Holy Spirit was upon him)
当時、聖霊が臨んだ人は、ヨハネ(ルカ1:15)、マリア(1:35)、エリサベツ(1:41)、ザカリヤ(1:67)など、イエスの誕生に直接関わる重要人物ばかりです。
その中にシメオンも加えられていることから、彼がどれほど特別に神に選ばれていたかが分かります。
聖霊に満たされたシメオンは、幼子イエスを見たときに次のように語りました。
① 29節
「安らかに去らせてくださいます」(Letting your servant depart in peace)
──彼は死を恐れていませんでした。むしろ、神のもとに帰ることを楽しみにしていたのです。
多くの人が死を恐れる中、シメオンは平安の中で死を迎える準備ができていました。
② 30節
「わたしの目が今あなたの救いを見た」(My eyes have seen your salvation)
──彼は長年、神の約束を信じて待ち続け、ついにその成就を自分の目で見ました。
③ 31–32節
「この救いは万民の前にお備えになったもの」(That you have prepared in the presence of all peoples)
──彼は救いが異邦人にまで及ぶことを理解していました(イザヤ49:6、創世記12:3)。
多くのユダヤ人が力あるメシア像にとらわれ、神の心を誤解していた中で、シメオンは聖霊によって「本当の救いとは何か」を聞いたのです。
ちなみに「シメオン」という名前は「聞く」という意味です。
まさに、神の声を聞いた人でした。
3.聖霊に満たされた人の生き方
聖霊に満たされた人は、生き方が変わります。シメオンの姿を通して、三つの特徴が見えてきます。
① 死を迎え入れることができる
死を恐れるのではなく、キリストと会う日を喜びとします。
聖霊によって死の問題が解決されると、人は自分のことばかりではなく、他者へと目を向ける余裕を持つようになります。
② 神の約束を待つことができる
神には神のタイミングがあります。
焦りによって罪を犯すのではなく、忍耐深く主の時を待つことができるようになります。
自分中心の人は待つことができませんが、相手のことを思う人は待つことができます。
シメオンは自分の寿命よりも、イスラエルの救いの成就を気に掛けていました。
③ 神の心が分かるようになる
自分にとって神が何をしてくれるかではなく、
「神が望まれる働きに参加したい」という思いが生まれます。
神の心が理解できると、置かれている状況を受け入れやすくなります。
そして「私を通して隣人を救いたい」という神の願いに気づくようになります。
結論
クリスマスに、あなたは何を望みますか?
普段自分では買えないようなプレゼントでしょうか?
あるいは、神様からの多くの祝福でしょうか?
今日、私たちが本当に求めるべきものは「聖霊」です。
聖霊はあなたに語りかけ、シメオンのように「聞く」者へと変えてくださいます。
死を恐れる人生ではなく、神に会うことを楽しみにする人生へと導いてくださいます。
クリスマスのこの日、どうか心を開いて聖霊を求めてください。


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