20220129土曜家庭礼拝
聖書:ルツ記 1:11–22
題目:ナオミの信仰
賛美:336番
説教:高曜翰 伝道師
場所:家庭
1.ナオミがモアブに行った理由
ナオミはユダのベツレヘムに住んでいましたが、飢饉のため、夫エリメレクと二人の息子と共にモアブの地へ移りました。
言い換えると、生活のため、仕事のために 神様から離れた地へと足を運んだ のです。
しかしそのモアブの地で、夫は死に、二人の息子もモアブの女性と結婚した後、十年ほどで亡くなりました。
「死なないため」に離れたはずのベツレヘム──にもかかわらず、家族はそこで命を落としました。
生活のために神から離れると、守りも祝福も失われてしまうということを、ナオミは身をもって経験したのです。
2.帰郷を決意するナオミ
ベツレヘムで飢饉が終わったことを聞いたナオミは、故郷へ戻る決心をします。
しかし、当時の未亡人、それも子どものいない女性が生きていくのは非常に厳しく、誰も支えてくれません。
それでもナオミは、二人の嫁オルパとルツに言いました。
「主があなたがたに恵みを注いでくださいますように。
母の家に帰りなさい。主があなたがたを夫の家で守り、平安を与えてくださいますように。」
ナオミは 結婚を“休息の場所” と表現しています。
イスラエルに同行するより、モアブに留まる方が、彼女たちが再婚して生活が安定する可能性が高いと判断したのです。
3.ナオミの信仰 ― 自分の罪と主の働きを悟る
13節でナオミはこう語ります。
「主の御手が私に向かって伸ばされたのです。」
これは、自分がベツレヘムを離れ、神様から離れた生活を選んだことが原因で苦難が起きたと悟った告白です。
ナオミは自分の非を認め、神の主権を認める信仰を持っていました。
4.オルパとルツの選択
オルパは泣きながらも、最後はモアブへ帰っていきました。
彼女は 自分の幸せを第一に選んだ と言えます。
一方、ルツはナオミにしがみつき、こう告白します(16節)。
「あなたの行くところへ私も行き、
あなたの住むところに私も住みます。
あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です。」
ルツは、モアブに戻れば神から遠ざかると悟っていました。
ナオミの信仰を通して神を知り、神を信じる者となったのです。
5.ナオミの告白と信仰
二人がベツレヘムに着いたとき、ナオミはこう言いました。
「もうナオミ(喜び)と呼ばないでください。
マラ(苦しみ)と呼んでください。」
「出て行ったときは満ちていたが、帰ってきたときは空っぽだった」と彼女は言います。
しかしこれは、ただの不満ではありません。
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飢饉であっても、主と共にいた時は満たされていた。
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主から離れた時、すべてを失った。
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苦しみの中でも主の主権を認めている。
ナオミがイスラエルに戻った理由は、単なる生活事情ではありません。
その答えは、ルツの告白に現れています。
6.ナオミを通して神を見たルツ
ルツは言います。
「あなたの神は、私の神です。」
これは、
ナオミの苦難の中にも働く「主」を見たからこそ出た言葉です。
ただナオミが好きだったからではなく、
ナオミの信仰を通して、神様を知った のです。
苦しみの中でも主に向かって戻っていくナオミの姿こそ、真の信仰の姿でした。
そして今度は、ルツがナオミを励ます立場となっています。
7.結論 ― 私たちの信仰は人に何を示しているか
ナオミの信仰は完璧ではありませんでした。
苦しみや不満もありました。
しかしその中でも、主の主権を認め、主のもとへ帰りました。
人々が私たちの信仰を見たとき、何を見るでしょうか?
どのような信仰を示すべきでしょうか?
苦しみの中でも主を認め、主のもとに戻る信仰──
その信仰が、誰かを神に導く光となります。


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